サッカー王国:静岡は凋落したのか…!?選手権の成績、日本代表など
私は静岡出身で、現住所は東北になります。
よく言われるのが…「昔は静岡のサッカーは強かったのになぁ」「今はサッカー王国とは呼べないねぇ」
たしかに高校選手権もなかなか結果が出ず、Jリーグのジュビロ磐田も清水エスパルスも振るわない。
この記事では静岡サッカーが本当に弱体したのかを考察していきます。
2023年7月に追記しました。
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サッカー王国と呼ばれる所以 | ||
なぜ他県民に衰退したと思われているのか? | ||
静岡のサッカーは本当に衰退したのか? | ||
なぜ選手権で勝てなくなったのか? | ||
令和の高校サッカーは静岡からはじまった! | ||
総括 |
サッカー王国と呼ばれる所以 | ▲INDEX |
そもそも「なぜ静岡はサッカー王国と呼ばれているのか?」という点について、私なりの考察を書きます。
1960~1995年の全国高等学校サッカー選手権にて静岡県代表は『優勝10回』『準優勝9回』という独壇場ともいえる成績を収めてきました。
また優勝校が4校あり、一強多弱でないことから静岡県予選を勝ち上がることがいかに大変であるかというのが伝わります。
藤枝東(優勝4回、準優勝2回)
清水東(優勝1回、準優勝3回)
静岡学園(優勝1回、準優勝1回)
清水商業(優勝3回)
東海大一(優勝1回、準優勝1回)
浜名(準優勝1回)
静岡工業(準優勝1回)
またサッカー日本代表も数多く輩出しているのが静岡県です。有名な選手だけ列挙しますと…
三浦知良
中山雅史
武田修宏
相馬直樹
川口能活
名波浩
高原直泰
小野伸二
市川大祐
長谷部誠
内田篤人
1998年のフランスW杯から記憶に残る日本代表のレジェンド達を数多く輩出してきたこともサッカー王国と呼ばれる所以かもしれません。
なぜ他県民に衰退したと思われているのか? | ▲INDEX |
なぜ静岡県のサッカーは衰退したと他県民に思われているのか?
私は1995年以降の全国高等学校サッカー選手権の成績がよくないことからだと推測しています。
レジェンド級の日本代表は長谷部選手以降は登場していませんが…「大島僚太」「北川航也」「立田悠悟」と昨今も代表には選ばれています。
県毎のスポーツ優劣は高校スポーツで決まるといっても過言ではないと私は考えています。
それ故に1995年以降、サッカー選手権の優勝から遠ざかっている静岡は弱体化したと思われているのです。
静岡のサッカーは本当に衰退したのか? | ▲INDEX |
1995年以降のサッカー選手権優勝はなくても、ベスト4などの好成績を収めているのでは?
2018:浜松開誠館 1回戦
2017:清水桜ケ丘(旧:清水市商) 1回戦
2016:藤枝明誠 1回戦
2015:藤枝東 2回戦
2014:静岡学園 ベスト8
2013:藤枝東 2回戦
2012:常葉橘 1回戦
2011:清水商 3回戦
2010:静岡学園 3回戦
2009:藤枝明誠 ベスト8
2008:藤枝東 3回戦
2007:藤枝東 準優勝
2006:静岡学園 ベスト8
2005:常葉橘 1回戦
2004:藤枝東 3回戦
2003:藤枝東 1回戦
2002:静岡学園 1回戦
2001:静岡学園 3回戦
2000:清水市商 3回戦
1999:静岡学園 ベスト8
1998:清水市商 3回戦
1997:藤枝東 ベスト4
1996:静岡学園 ベスト4
2000年以降は準優勝が1回あるものの、あとは散々たる結果です…。お世辞にもサッカー王国とは言えない結果です。
ただU-16である「国体 サッカー少年男子」は50年連続本大会出場(継続中)、2019年優勝と結果を残しています。
高校の部活に所属する必要がある高校選手権では成績が振るわないものの、ユース選手も参加できる国体では良成績を収めているのが静岡サッカーの現状です。
県全体(ユースを含む)のレベルでみると高水準にあるため、弱体したとは言い切れません。
なぜ選手権で勝てなくなったのか? | ▲INDEX |
なぜ選手権で勝てなくなったのか?
勝てなくなった原因は3つあると私は考えます。
1.ユースへの流失
2.県内高校の分散
3.他県のレベルアップ
1.ユースへの流失
サッカー選手権でかつての名門校すら結果を残せなくなった背景には才能ある選手がユースを選択するようになったのが起因していると考えられます。実際、2019年の国体優勝メンバーは…
清水エスパルスユース:7人
ジュビロ磐田U-18:1人
JFAアカデミー福島U-18:3人
アスルクラロ沼津U18:1人
高校部活:4人
県代表チームを作った場合、75%はユース選手となるのです。サッカー選手権を目標にする子供よりも、プロや日本代表を目標にする子供が増えたということになります。
2.県内高校の分散
かつての静岡は「藤枝東」「清水市商」「静岡学園」「清水東」で静岡の覇を争っていましたが、現在は他の高校も力をつけ、毎年の県代表は予想がつかない状態となっています。
県内の高校の実力が平均化されて突出した高校がなくなってしまったわけです。故に昔と比較すると県代表校のレベルが落ちてしまったということになります。
3.他県のレベルアップ
静岡が選手権で勝てなくなった原因の一つに全国(他県)のレベルアップがあります。他県のレベルがアップし、差がなくなってきたことも原因の一つだと考えます。
令和の高校サッカーは静岡からはじまった! | ▲INDEX |
令和元年度(2019年度)のサッカーは静岡からはじまりました!!
第74回国民体育大会(サッカー少年男子):静岡 優勝
第98回全国高校サッカー選手権大会:静岡学園高校 優勝
第28回全日本高校女子サッカー選手権大会:藤枝順心高校 優勝
サッカー選手権に関しては3県目となる男女アベック優勝という快挙も達成しました。
たった1年の結果でサッカー王国:静岡が復活とは私は言いません。ただサッカー王国復権への兆しは見えてきたと私は感じます。
来年、再来年、数年後とコンスタントに成績を残して、「サッカーといえば静岡だ!」というイメージを全国に再度植え付けてほしいです。
追記
令和3年度(2021年度)の第100回全国高校サッカー選手権大会は静岡学園高校がベスト8になりました。
総括 | ▲INDEX |
「静岡のサッカーは衰退したのか?」と聞かれれば、私はNOと答えます。
「静岡は選手権で勝ちづらくなった」と言われたら、私はYESと答えます。
県毎のサッカー序列はサッカー高校選手権で決めるのに、若者は選手権での全国制覇よりプロでの活躍を目標としているという相違が、サッカー王国静岡の衰退というイメージに繋がっていると私は考えます。
全国的にサッカーのレベルは上がったので昔のような静岡一強という状態ではありませんが、静岡のサッカーはまだまだ健在です!
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